ミラノ2泊-(ヴェローナ)-ヴェネツィア2泊-(ラヴェンナ)-フィレンツェ3泊-<ピサ>(アッシジ)-ローマ3泊
その日、事件が起こった・・・・・・。私たちは、世にも珍しい”露出狂のダブルパンチ”に遭遇したのだ。一度に、二人の露出狂に出くわしたのだった・・・。まあ、聞いてくれ。
フィレンツェの町を一望できるというミケランジェロ広場に行く途中のこと。
12月のフィレンツェは寒い。人々の集まるドゥオーモやウフィッツィ美術館がある側とは反対の、アルノ川をはさんだ対岸は地元の人々と時たま、すれ違うほどであった・・・・。
川沿いの道をしばらく歩き、ポッジ広場から階段と坂を登りきった頂上に、そのミケランジェロ広場はある。
広場から階段に差し掛かったとき、上のほうに男性が一人座って何かを振り回しているのが見えた。私はそのとき、道端の物売りが売り物をまわしているんだろう、と思っていたのだが・・・・。
友達が「なにあれ!?」といったので、よくみてみると(いや、はっきりは見ていないが)、露出狂ではないか~!!
のー!イタリアで露出狂に会うなんてー!!(しかも、人生初)
とっても怖かったが、何とか無視して友達とべちゃくちゃ話しながら通り過ぎる。
横目に彼が私達に何かを訴えかけるような目で見ているのが入ってくる・・・・。
そのとき頭によぎったのは「露出狂はほんとうは気が弱い。怖がる女の子(?)を見ることが快感だが、それ以上のことは何も出来ない」ということ。(女性、必読!)
とりあえず、怖がったりして露出狂の思う壺にだけはならない努力をした。まあ、私たちも三十路も半ば、十代とは訳が違う。友人が変に怖がったりしないのが良かった。私も釣られたかもしれないからだ。
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彼が追いかけてこないことを確認しつつ、階段を上り終えると、今度は林の間を抜ける道に差し掛かった。途中、林の中にベンチがあるだけの小さな広場が・・・。
ベンチの上に、またもや露出狂!今度ばかりは、一度に二人も露出狂に遭遇してしまった大きな恐怖と同時に、なぜかおかしくなって笑いがこみ上げてきた。
先ほどは黒髪の若者(20-30代ぐらい)だったが、今回はダニー・デビートばりの小太りのおじさんではないか!!背筋を伸ばし、自慢げに・・・・ピー(消音)。
またもや無視して、でも恐怖で走らないように気をつけ、通り過ぎる。おじさんが何か、私達に話し掛けているように聞こえた。
ちょっと行くと、前方にカップルが歩いていいるのが見えた!ああ、あの人たちと一緒だったらあんな目に会わなくて済んだのに・・・・。おそらく、二人目の露出狂は私たちが話しながら上がってくるのを上から見て、準備していたのだろう・・・・。
後になれば、「ピッコロ!(イタリア語の”小さい”という意)」っていってやればよかったねーなどと、友達と笑いながら話せた。でも、やはり、気味が悪い体験だった。
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肝心のミケランジェロ広場は、曇りで全然良くなかった!!
晴れてたらきれいなのだろうが、こんな感じ→
あんな思いして、遠くまで来て、なんなのよー!!と怒りさえ湧いてくる。
広場には、数台の観光バスと乗用車が・・・「みんな、自分の足で登ってきたりせず、車で来るんだね」と、友達と溜め息をついた。
それにしても、皮肉にもミケランジェロ広場には、全裸のダビデ像のレプリカが置いてある。(本物に比べて、ぜんぜん迫力というものがないが。)
なんで、露出狂に会ったあとに、全裸の青年像を見なければいけないのだ?・・・写真を撮ってくる私も私!?(本物は美術館の中で撮影禁止なんだもーん)
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