汗蒸幕 後編
二日目 (ロッテ免税店 - 汗蒸幕 - 東大門市場 - 新羅免税店 - 明洞)
アカスリは、サウナに”何度も”入って皮膚をふやかしてからではないと、痛いし、垢も出ない。
最初に、甚平のようなものを着たまま、横になって入る低温サウナに案内される。
しばらくすると、係りの人が呼びに来て、服を脱いで入るミストサウナへ。またまたしばらくすると、ドライサウナへと案内される。 サウナのハシゴだ。 案内されて、迎えに来るまで5-10分だろうか。 その間無理せず、サウナを出て一息ついたり、用意してある冷却装置の水を自由に補給してよい。
そしてドライサウナの次に案内されたのが”ハンジュマク”だった。 もう、これが”がっかり”の一言。
おそらく使い回しの山積みになっている麻袋を一つ渡され、案内されたレンガ造りのサウナは、全くといって良いほど”熱すぎる”ことはなかった。
「これ、本当にハンジュマク??」
ふと見まわすと、温度計がある。 なんと95度。 まったく普通のサウナと変わらないではないか! 友達は「普段日本で入ってるスポーツジムのサウナのほうがよっぽど熱いよ」と文句を言ったが、私も全くその通りだと思った。
熱よけの”麻袋”=つまりこれが汗蒸幕の”幕”になるのだろうが、それが全く必要なかった。
すごく騙された気分・・・・。 ハンジュマクというものを知らない日本人と馬鹿にされている気がする。
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アカスリは、日本でも本場韓国でも計10回は受けた経験があるのでどんなものか知っているが、ここでも変わらない。 「ウチュブセ(うつぶせ)」「アオムケ」「ヨコ」といわれるがままに体の向きを変え、垢がどんどん擦り取られていくのは気持ちがよい。
肌の角質が取れてツルツルになるのを実感できる。
面白いのは、アカスリのおばさんたちが黒のブラジャーとパンティーをつけていること。これはアカスリ師のコスチュームのようで、日本で行ったことのある数箇所の韓国アカスリサウナでも韓国旅行で行ったサウナでも同じであった。 段々腹のおばさんたちが黒い下着をつけている様は、セクシーさのかけらもなく、異様である。 セクシーだったら、それはそれで怖い気がするが・・・。
また、アカスリやマッサージの部屋はベッドが何台も並んでいるので、おばちゃんたちはぺちゃくちゃおしゃべりしながらアカスリやマッサージを行う。 これは本当にどこの韓国アカスリやマッサージでも同じで、中には歌を歌いながら・・・というのもある。
日本では全く考えられないことだ。 ただ、私は批判しているのではない。 これは、韓国の一つの文化であって、日本と違うんだなぁということを興味深く感じるだけだ。
経験上、台湾マッサージも同じである。
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その後、経絡マッサージ。 ツボとツボが繋がるライン、経絡に沿って行うマッサージなのだが、マッサージ好きの私にとって韓国マッサージは不満足。
手順に従って手は動いているが、悪く言えば”いい加減”。 丁寧さはない。 ただ、本当にこれも、どの韓国マッサージに行っても同じなので、「安いんだからしょうがないか」と受け入れざるを得ない。
フェイシャルは、アカスリの途中に入れられる。 アオムケになったときに顔のマッサージ、蒸しタオル、きゅうりパックなどをされながら、アカスリだ。 韓国式は、良く言えば、とっても効率的なのだ。
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また、オプショナルコースを勧めた女性は、コースの詳しい内容を知らないらしい。「頭のマッサージは経絡マッサージかフェイシャルに含まれてるの?」と聞いたとき、「フェイシャルに含まれている」と応えた。 でも、実際には頭のマッサージなんかほとんどされなかった。
いい加減なのである。 これも、文化と思ってあきらめるしかない。 いちいち青筋を立ててたら、こちらの身が持たない。 いや、文句を言える人はいっていいと思う。 私は言って”消耗したくない”というだけだ。
最後に、足の角質取りをしてもらった。
これも最初は足の角質取りを完全に忘れられていた。 これはいくらなんでもあきらめるわけにはいかないので、「まだやってもらっていない」と言ったら、「あっ!忘れてた!」という顔をしていた。 やれやれ。
ちなみに、すべてで3時間ぐらい掛かった。
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なんだかなぁ~。というハンジュマクの思い出。
批判ばっかりになってしまったけれど、ハンジュマクの温度以外はそれほど腹を立てているわけではない。
ハンジュマクの件は、帰りの送迎のガイドさんに訴えてみた。
「私達のツアーはJALですから、変なサウナは紹介しないはずです。出入りが激しくて温度が下がってしまったのでは?」 だって・・・。 でも、先に書いたとおり『私達の行った時間は、他の客は全くいなかった』のだ。
”ハンジュマク”という看板を掲げるのであれば、本物を提供して欲しいし、ハンジュマク風のサウナならば”ハンジュマク”という看板を掲げないで欲しいものだ。
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