番外編 3 (パラドールとは)
今までも何度か出てきたパラドールについて、簡単に説明しよう。
パラドールとはスペイン国営のホテルで、2008年10月現在、92箇所ある(今後も増え続けるであろう)。 その約半数は古い時代に宮殿や城、貴族の館、修道院であったりした建物を再利用している。
建物の維持のためにホテルにしてしまう。 使われない建物は風化して廃墟となるが、ホテルにすることで収入を維持・修復費用に充てられて、まさに一石二鳥。 前に書いたとおり、スペイン人は建物の再利用が得意なのである。
前述のとおり、そのすべてが歴史的遺産ではなく、約半分はパラドール用として新たに建てられたものだ。 近代建築もあるが、昔の建物を模したような重厚な造りのものもある。 人気が高いのはやはり歴史的建造物を利用したパラドール。
私たちのツアーでは、トレドのパラドールはレストランのみの利用だが、カルモナとグラナダではパラドールに宿泊した。 すべて昔からの建物を使用して内装を変えている。
現実的な話、スペインのホテルのシャワーの水圧は低いところが多かったが、私たちの利用したパラドールは改装後であったらしく水周りはすばらしく良かった。 ただ、現代的になりすぎた内装は、ある意味”古さをたたえた一種の良さ”が失われている。
余談だがドイツのローテンブルグにある旧貴族の館を使用したホテル・アイゼンフート(←過去ログ)の古さはすばらしかった!! 歩くと床はギシギシいって傾いているし、机もベッドも骨董品の領域だった。 しかしバスルームはちゃんと近代的なものになっている。
まあ、それでも新しいものの快適性や清潔感は宿泊者にとってありがたいものであるからしょうがないといえばしょうがない。
このページのすべての写真は、パラドール・デ・カルモナのもの。 重厚なエントランスに対して、現代的なバスルーム! 部屋の調度品などは多少情緒漂う代物となっている・・・かな???
ちなみに数日後に宿泊することになるパラドール・デ・グラナダはアルハンブラ宮殿の中にあり、パラドールの中で最も人気が高いそうだ。 かなり前から予約が必要とのこと。 私たちがこのツアーを選んだのは、実はこのパラドールへの宿泊が含まれていたからだった。
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