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アランフェスの王宮

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(三日目の行程) マドリッド → アランフェス → トレド → マドリッド

Spain299 アランフェスは、マドリッドからバスで一時間弱、王家の離宮がある。

ガイドブックによれば『島の庭園』『船乗りの家』『王子の庭園』『農夫の家』など広大な敷地(東西2km x 南北600mほど)に見所が点在しているのだが、私たちは『王宮』のみの見学だった。 自由時間に『島の庭園』をちょこっと見ることが出来た。 

ドイツ・ヴュルツブルグのレジデンツ(←過去ログ)もそうだったが、18世紀以降のヨーロッパの宮殿は、ヴェルサイユ宮殿を思い起こさせる(というか、実際に手本にしている)。 それぞれの間(部屋)には、テーマがある。 青の間とか赤の間とか、緑の間とか。 扉をくぐると隣とは違った世界(雰囲気)を体験できるのだ。 そんなヴェルサイユ宮殿を髣髴させる部屋部屋の中、アランフェスで印象的だったのは『喫煙の間』と『磁器の間』だ。 

アルハンブラ宮殿の姉妹の間を複製したとかいう『喫煙の間』は、ここだけイスラムチックで面白い。 喫煙の間・・・というからタバコを吸う部屋なのだが、実際にはマリファナなども吸っていたらしい。 スペインではマリファナは合法だ(それで売買を企てなければ)。 そしてここは秘密の談合の部屋でもあったらしい。 そんな過去を持つ部屋は妖しい魅力を放っている。

また、『磁器の間』というのが面白い! 一言で言えば「なんじゃ、こりゃ」である。 東洋(中国)から磁器がもたらされ、それと一緒に入ってきた中国の文化がヨーロッパではカルチャーショックだったのだろう。 この部屋はある意味中国チックであるが、徹底的に中国風ではなく、中国とヨーロッパをごちゃ混ぜにした感じだ。 アメリカ映画で描かれる日本が偏ったものであるのと同じく、中国っぽくてそうではない・・・・そういった印象がぬぐえないが一見の価値あり。 カラフルでおもしろい。 ここで接客したらしいが、気が散って話に集中できなかったのではあるまいか?と疑いそうなほどだ。

Spain300_2 余談だが私は子供の頃、自分が家を持ったなら赤をテーマにした部屋、緑をテーマにした部屋などを作りたいと考えていた。大人になってヴェルサイユ宮殿を訪れた時に「まさに私の理想がここにある!」と思ったものである。 実際、自分が親から独立して自分の家を持つことができたとき(といってもマンションだが)、それには膨大なお金と自分の強い意志が必要であるということを知り、断念せざるを得なかったのだが。 そんな自分の夢を(ヴェルサイユのみならず)こういう宮殿を見るたびに思い出すのである。

Spain301_2 ところで、『島の庭園』はうっそうと木が生い茂り、夏はさぞかし避暑になっただろうと思われるが、一人でぶらぶらするのはちょっと不気味なくらい暗い。 それに対し、王宮の前に広がる庭園は素晴らしい。 左上の写真はその庭園にある噴水から見た王宮。 そして右下の写真は、王宮側から噴水のあるほうに向けて撮った写真である。

この噴水のもっと先にも、たくさんの彫刻を施された立派な噴水があったのだが、9月の下旬というオフシーズンだったからなのか水が抜かれていた。

ところで、Spain302_2 観光バスの駐車場や鉄道の駅から来て、林を抜けると左側に王宮、真正面に写真の建物が見える。

この建物は、一部は王宮の管理事務所なのだがあとは一般市民が住んでいる。 管理・維持費が大変という理由で売り出された当初は破格の値段(日本円で数百万円)、それが今では億単位になっているという!!スペインペセタからユーロに通貨統合されたことも大きい。 35年スペインに住んでいるという日本人ガイドが「買っておけば今頃大金持ちだったのに!!」と(冗談半分に)嘆いていた。

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コメント

さりげなく行程にアランフェス宮殿が含まれているあたりが、高級ツアーたるゆえんですね。
古くから王家の狩猟地で、避暑と隠棲の地としての役割を果たしていたアランフェス。都会の喧騒から解放されたオアシスのような街。

スペイン王家の人々の悲喜交々、多くのエピソードが秘められた宮殿、それらを知るとなお一層、哀愁を帯びた姿で見えてきます。
ロドリーゴ作曲「アランフェス協奏曲」の第二楽章のメロディも有名ですね。宮殿のためにある曲ではなく、この曲のために宮殿がある、とさえ思えてくるような傑作です。

ご自分のレジデンスの理想はベルサイユ宮殿とは・・
もしも、香さんが女王さまに生まれていたら、それを凌ぐような、途方もない豪奢な宮殿を造っていたでしょう。
そのためには、まず、戦争を仕掛けて、勝利を収める必要があったりもします(笑)

陶磁器、アラブ、喫煙の間・・などの趣向を凝らした意匠は驚嘆するばかり。
さらに森の奥にある、カルロス4世時代の別邸「農夫の館」は運河を舟で行くのですが、ベルサイユのトリアノン宮と発想が似ています。典礼儀式に束縛された窮屈な宮廷を離れた、くつろぎの空間が必要だったのですね。

投稿: ルイス | 2008年10月19日 (日) 04時08分

アランフェス見学はほとんどのツアーには入ってないものなのでしょうか?
確かにアランフェスは離宮として最高の立地ですね。パリとヴェルサイユの関係みたい。アランフェスのトリアノン「農夫の館」もぜひ行ってみたかったです。お金でいろいろ買えても、いろいろなものに束縛される王族達は、結局不幸だったのでしょうか・・・。いや、逃げる離宮をもてるなんて幸せですね、一般の人たちは自分達の生活から逃げられなかったのですから。

ルイスさんのブログに目を通させていただきました。写真を残してこなかったので、ルイスさんの写真を見て「ああ、これだ!」と懐かしくなりました。それからスペイン王家の悲喜交々、現地でも確か聞いた気がしましたが次から次へと新しいカタカナ名前が出てくるので、もうちんぷんかんぷん。復習が出来てよかったです。 彼らの話を聞いていると、そんな世界、私は真っ平ごめんですね。
もし私が女王だったら・・・・自分から策略をかけるどころか、知らない間にかけられて失脚してそうです(笑)。

投稿: | 2008年10月19日 (日) 22時23分

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