マドリッドにて 2 (王宮とソフィア王妃芸術センター)
マドリッド(3泊) - カルモナのパラドール(1泊) - マルベーヤ(コスタ・デル・ソル)(2泊) - グラナダのパラドール(1泊) - バルセロナ(3泊)
(二日目の行程)
プラド美術館 → スペイン広場 → 王宮 → ソフィア王妃芸術センター
<王宮>
ここは王家の公式行事に使用される時以外は、一部一般公開されていて、ベルサイユ宮殿を模した豪華な内装を拝めるそうである。 私たちはツアー上、外観のみしか拝めなかった
。
この二階部分には舞踏会が開かれる大広間があり、日本の皇太子もお呼ばれしたことがあるそうだ。
右の写真の像はフェリペ四世なのだが、なんとベラスケスの書いた肖像画を基に、立体的な像を作ったそうだ。 あっぱれ!
<ソフィア王妃芸術センター>
スペインが生み出した芸術家で忘れてならないのが、ピカソである。 そのピカソの”最高傑作”ともいわれている『ゲルニカ』が、ここソフィア王妃芸術センターに展示されている。 少し前まではプラド美術館にあったそうだ。 ちなみにプラド美術館は昔の、ここは近代・現代の美術品が所蔵されている。
実のところ、キュービズムの絵がどうも苦手である。 今回初めて知ったことだが、顔を前から見たところと横から見たところを同時に描いているのがキュービズムなのだそうだ。 ・・・わからん。 『ゲルニカ』はスペイン内戦時のゲルニカという街への無差別爆撃に対する怒りによって描かれ、パリ万博で展示された。 実物はかなり大きくて圧倒される。 描かれた背景を知ることによって、この絵は凄みを増す。
ここにはシュールレアリズムのダリの作品も展示されているので、自由時間には一人で気ままに楽しんだ。 絵画のほか、立体的な作品も展示されているので面白い。
ところで、この建物はもとはサン・カルロスという病院だったのだそうだ。 一見、外観は古めかしいのにガラス張りのエレベーターなどが取り付けられていて、面白い。
余談になるが、私がスペインで素晴らしいと思ったのは、”建物の再利用”である。 もともとヨーロッパの多くの国では、法律によって「内装はいくら変えてもいいが、数百年の歴史をもった外観は変えてはいけない」ことになっている。 おろらく、サン・カルロスという病院も、ガイドブックによれば文化財に指定されているというから、それも一つの理由だろう。
ところが、後日再び触れることになるがコルドバのメスキータ(モスク)は、イスラム教の建てたメスキータを後世のキリスト教徒は壊さずに、その中に教会を築いていたりする。
またまた後日登場するが、セビリアのスペイン広場の建物は、1929年のセビリア万博の時に建造されたのだが取り壊されずに、合同庁舎として使われている。 セビリア万博時のそのほかの建物の一部も各国領事館として再利用。
また、マドリッドの町の中をバスで走行中、ガイドが面白い話をしてくれた。 巨大な円柱形の茶色い建物が車窓から見えたのだが、それは当初、女性犯罪者用の刑務所として建てられたのだが、周りの住人の大反対にあって頓挫、結局マンションになったのだそうだ。 現在一般市民が住んでいる。
そんなわけで、古い建物を壊さずにそのまま再利用するスペイン人を私は素晴らしいと思った。
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