富士山に登ったことがある。
10年以上前の話で、前の職場の同僚、6人で登った。女性は私を含め2名、男性4名。(今思えばみんな20代前半だったかな・・・)
そのうち1名は体験者で、しかも一番の年上だったのでみんなで頼りにしていたのだが、驚いたことに彼は、
前日は友達と飲みに行き、しかも登山用の靴を忘れてきた!!
おかげで、みんなで富士山麓の複合スーパーへ行くはめに・・・。そこで私たちは、彼の靴の他に、”おそろいのTシャツ”を買った。”The Simpsons”の模様で、今では外には着ていけないが、とてもいい思い出の品なのでとっておいてある。
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さて、これから富士登山をしようと思う読者は、本当はこんなに、なめちゃーいけない。
私たちの目的は、富士山の頂上で御来光を拝むこと。夜の10時ごろに登り始め、夜も空けきらぬうちに頂上につく。御来光を拝んだ後、今度は下山しなければならない。すなわち、徹夜。オール。オールナイト(←死語らしいよ)ですよ。
何が辛いかって、登山はもちろん、下山が一番辛かった。徹夜でくたくたの身体に直射日光を浴びながら、すべる足元に注意を払って、下らなければならない。登山経験者ならわかると思うが、実は普通の山でも、登りより下りの方が辛い。ひざが笑う。力が入らない。
富士山は、足元が”土”ではなく、小石といったところ。溶岩が固まって出来たジャリだ。だから、登るときも足を踏み込むと少し下に下がる。(砂山を登っているのと同じ感覚) くだりは油断するとそのままざざーっと滑って、しりもちをつく。
これって、かなり辛い。
それから、気温差が激しい。富士山麓は夏。スタートの五合目は半そでシャツで十分だ。しかし、おおよそ一合ずつ進むにつれて、一枚ずつ着込んでいくこととなる。
半そでシャツ(五合目)-長袖シャツ(六合目)-トレーナー(七合目)-セーター(八合目・九合目)-ダウンジャケット(十合目)
これはけして大げさではない。
頂上は、その日にも因ると思うけれど、私たちが登った日は強風が吹いていて、とにかく寒かった。ダウンジャケットは軽くて暖かくて、最適だと思う。
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富士山の上のほうは、当たり前だが草木がほとんど生えていない。一休みをしながら、上を見上げると、人々の持っている懐中電灯が蛇行していて、とてもきれいだった。もちろん、下を見れば同じ光景が見える。
私たちは、最初は元気だったものの、後半は1,2分登ったら、2,3分休みというペース。
私は「ご来光に間に合わなかったら意味がない!」とかなり焦って、みんなを急かしてしまって、かなり迷惑だったかも(ごめんなさい)。実際は余裕で間に合った。
肝心な御来光は、雲がたくさんかかってて、きれいには見えなかった。
それでも、頂上にみんなで登りきった事、とても感動した。
下山するときは、「早くお風呂に入りたい」「布団で寝たい」ということで頭が一杯だった(笑)
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注意事項としては、人によっては高山病になるらしい。体力に自信のない人やヘビースモーカーの人は、酸素ボンベを持っていくといいみたい。あと、下山のときの日よけ帽子やサングラスも忘れずに。
最後に、山小屋に泊まるという手もあるが、体験者に聞いたところによると、何十人という他人が雑魚寝状態なので、ろくに寝返りも打てず、いびきをかく人もいる。いつでもどこでも眠れる人ならいいだろうけど・・・・。
追伸:今ごろ、こんなトピックスを書いてしまってごめんなさい。富士登山をしようと思う人は、覚えていたら、また来年の山開きの頃にこのブログを訪れてみてください。
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