続 横入り
前回の続き。
近所の薬屋さんでのこと。 そこはレジが数個あるので一列に並ぶ線があり、早い人から空いたレジに行くという方式を取り入れている。 私はそんな合理的な方法を取り入れている店が好きだ。 並ぶ方が「あっちに並んだほうがよかった」とかオタオタしたり、悩んだりする必要が全くないからだ。
ただその場合、一列の並ぶ線がレジのまん前にあるとは限らないのである・・・・。(←これがミソ)
その日、遅い時間だったこともありレジはひとつしか空いておらず、そこに一人の客がいて、私は列に並んでいた。 私もその客のすぐ真後ろに並べばよかったものの、他の閉じているレジにも従業員が作業していたために、いつ「こちらへどうぞ」といわれるかわからない状況だったので、一歩離れて、ライン上に並んでいた。
ところが、前の客が支払いを終了すると、私が一歩踏み出すと同時に横からおじさんがすっとやってきて、レジに入ってしまった。 店の人も、一言も言わない。
ブチッ!
私の中の”我慢”という回路が切れた。 おそらく仕事帰りで疲れていたことも、原因かもしれない。 私はおじさんがレジを済ます間に怒りを増徴させてしまい、我慢が出来なくなった。 レジが済むか済まないうちに、私はそのおじさんとレジの人に向かって
「私が先に並んでいたのに!!」と訴えた。
「あ、あ、知らなかったよ・・・」といってそのおじさんはそそくさと消えた。 まあ、レジを済ませてから訴えられてもどうしようもないのは事実だ。 後から考えると、本当にその人には私の存在が見えてなかっただけかもしれない。
ただ、私が切れたのは”並ぶ線を引いておきながら、店側もそこに待っている人がいるかを配慮していなかったから”だ。 よく仕事のできる人は、例えば列がない混雑しているレジでも”ちゃんと周りを見て””どの人が先に待っているか”を判断して、横から先にレジを済まそうと思っている客にも「申し訳ありません、先に待っているお客様がいらっしゃるので」といえる人だと思う。
そんなわけで、私は”合理的な”方法を取り入れているにもかかわらず”不合理な”扱いを受けたことにキレてしまったのだった・・・。
ところが!! 実はこれに、失敗談がくっついている。
私はその日、3,4点の買い物をした。 その中に”シャンプー、トリートメントとコンディショナーの3本がビニールの手提げに入ったセット”があり、それを腕にかけて、他のものは手に持っていた。
家に帰ってから気がついたのだが、私は怒りに打ち震えるあまり腕にかけたそのシャンプーセットの存在をまるっきり忘れていた。 手に持っていたもののみの支払いを済ませて、そのまま帰ってきてしまったのである・・・・。
これじゃ、万引きだよ・・・・。 たとえ、故意でなかったとしても、だ!!
よく「小さい頃は、万引きしたことあるよ」とカミングアウトする人々がすごく多いことに驚かされる。 同級生の女の子にも、過去の彼氏の一部にもそういう人がいた。 私はそれらの人を責めたり憎んだりすることはないが、私自身は絶対にやりたくないと思っている。
そんなわけで、翌日お店にシャンプーセットを持って行き、事情を話してちゃんとお金を払った。 お店の人はびっくりしていたし、にわかに信じがたい顔をしていたが・・・。
そうして私はその薬屋には、長いこと足を踏み入れられなかった・・・・。
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