讃岐うどんを食す 4 『池上』
1) 一位、二位を争うぐらい、おいしかった(^0^)。
2) 前回は夕方訪れたので、”熱”うどんが売り切れ、天ぷらも終わっていたので、リベンジ。 (注: 天ぷらは外注・・・つまり、ここでは作っていない。)
3) 留美子おばあちゃんに会えなかったので、リベンジ。
ここはもともと、留美子おばあちゃんという80歳を超える方が一人でやっていたお店。私がテレビから得た薀蓄(うんちく)だが、うどんを打つとき小麦粉に加える水の量は、そのときの気温と湿度で変えるのだそうだ。 留美子おばあちゃんはそれを”体感”でやっていた!! それが彼女のうどんのおいしさの秘訣だったのだろう。 何度来ても、そのときの気温と湿度に合ったうどんを食べられるのだから。
「おいしい」と評判で行列が絶えなかったそう。テレビで紹介されたことがきっかけで、よりたくさんの人が訪れるようになったらしい。
かくいう私もテレビを観て「この店、行ってみたい!」と思った一人。
ところが!
実際に訪れてみると、現在は留美子おばあちゃんはうどんを打っておらず、代わりに若者たちが店を切り盛りしていた。 彼らは、彼女の味のとりこになって日本各地からうどんの打ち方を習いに来た若者たちだ。
しかも、なんと場所も移転していた。 実は、おばあちゃんは家でうどん屋をやっていたので、テレビの影響で観光客がどっと押し寄せるようになってから、近所の人からとうとう苦情が来てしまったとのこと・・・。移転を余儀なくされたそうだ。 しかも、その移転は9月だとのこと! たった二ヶ月前か・・・・。
もう永遠に、留美子おばあちゃんのうどんは食べられないのだった。
ちなみに、”熱”うどんも天ぷらも売り切れてた。リベンジは二つとも果たせず・・・。
余談だが、空港でもお土産物屋でも『留美おばあちゃん』の名前と写真を載せたうどんが売られているが、この『池上』で作られたものではない。 作り方を教わって、他の製麺所が作っているのだそうなのだ。
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それでも、この若者達が受け継いだうどんはとってもおいしかった。
留美子おばあちゃんはたまに店に顔を出して、お客さんの要望に応じて写真を一緒に撮らせてくれるとのこと。 それを聞いて再び訪れたのだが、残念ながらまたもや会えなかった。
またまた余談だが、留美おばあちゃんが一人で切り盛りしていたときは、食べ終わったどんぶりも自分で洗い、お金も自分で払って自分でお釣りをとっていくシステムだったそうだ。 もちろん、今はそんなことはない。
二回目に訪れたとき、”讃岐式うどん屋に慣れてきた”ずうずうしさと、並んで待っていた場所がたまたま、うどんを打っている目の前だったことも手伝って、写真を撮らせてもらった。それをきっかけに、うどんを打っているおにーさんと注文を仕切るおにーさんと会話を交わしたのであった。(ちなみに、その時は全部で4人の若者(男性)が働いていた。)
実は、一回目に訪れた時は、注文のおにーさんは無愛想で怖そうだったのだが、二回目にすっかり印象が変わった。 なかなか面白い人だ。
うどんを打っているおにーさんを、私は気に入ったのだったが、写真を撮ろうとするとあっちへ行ってしまった→! 注文のおにーさん曰く、「シャイだからねー。でも、彼、かわいーでしょ!?」。 私も「そうですね!」と思わず。
結局、それで更に照れてしまったよう・・・。
「顔上げてください!」と懇願しつつ3回シャッターを切ったのだが、最後までカメラに顔を向けてくれなかった・・・。 ネットに載せられると思って嫌だったのかなぁ・・・・。 載せるつもりはなかったのだけれど。
でも、その彼はカメラを向けていないときはいろいろ話をしてくれて、「ぜひ、高知のかつおを食べてみてください。絶対に東京のものと全然味が違いますから!!」と教えてくれた。
私たちが食べ終わって店を去るときに、ちょうど店じまいをしていた彼に再び遭遇。すると、「では、また”来週も”来てくださいね!」と言ってくれた。 ますます気に入ったぜ。
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コメント
メディアの影響は私も以前から危惧して警鐘してきましたが留美子おばちゃんの店も被害に会いましたか。
メディアやネットで情報を得るのは便利ですがやはりものは使い様ですね。
最近のTV報道に疑問を抱いている一人として留美子おばちゃんの店はおばちゃんの趣旨とは違う方向に導いたメディアは責任を取る必要があるかもしれません。
投稿: GIFT | 2007年12月 9日 (日) 22時15分
GIFTさんへ
今はテレビやネットのおかげで、いろいろな情報が得られるようになったのはいいのですが、悲しいこともたくさん起こりますね。しかも、10年前、20年前には考えられなかったスピードで。
恩恵も受けてありがたいけれど、私たちはその情報に躍らされすぎないようにしなければならないなぁ、とも思います。
留美子おばあちゃんがどんな気持ちで店を閉めることにしたのか考えると悲しくなりますが、本当に気持ちのいい若者達が引き継いでくれたことは彼女にとってよかったのではないかなと思います。
投稿: 香 | 2007年12月10日 (月) 00時49分