こんぴらさん
(おそらく)香川でもっとも有名な名所は、こんぴらさんだろう。(写真は、御本宮→)
『こんぴらふねふね、追い手に帆かけてしゅらしゅしゅしゅ~』という歌なら誰もが知っているだろう。
”こんぴら”という言葉には、”金毘羅”、”金比羅”、”金刀比羅”など、様々な漢字が当てられるようなのだが、私自身調べてみたけど、その違いがあまりよくわからなかった。 興味のある人は自分で調べてみてね(あしからず!)
ただ、”金毘羅”は辞書によると、①”航海の安全を守る神”のことで、②”金刀比羅宮の俗称”ということなのだ(集英社、国語辞典より)。 そして、ここらへんの地名は”琴平 ことひら”といい、それがなまって”こんぴら”となったことも考えられそうである。 金比羅とか金刀比羅などは、そこからつけた当て字なのかもしれないし、あるいは逆なのかもしれない。 ちなみにここの神社には”金平”という漢字が記号となってちょうちんに書かれていた。(右上の写真の両サイドに写っているよ)
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さて、江戸時代、庶民は”旅行”というものに出かけることは出来なかった。でも、”お参り”という形でなら、旅することを許されたそうな。 その当時、有名だったお参り先が三重県の伊勢神宮と、香川県の金刀比羅宮だったらしい。 伊勢はともかく、金刀比羅宮参りは船旅だ。 今の時代は瀬戸大橋だの明石大橋だのが架かっているが、江戸時代の金刀比羅宮参りは舟に乗らなければならず、大阪から8日間もかかったそうな。 だからこそ、上で紹介したあの歌が生まれ、だからこそ、”航海の神”である金毘羅様が祀られたのだろう。
御本宮の横には”絵馬堂”というのがあり、船舶での安全を祈願するための絵馬や写真がたくさん飾ってある・・・・・中に、ん??なぜKABA.ちゃん??? いった人は是非探してみよう!
ところで、ここに参るには長い階段を上っていかなければならない。ここ、こんぴらさんにはいくつもの神社があるが、メインとなる御本宮までは785段! そして、そこから更に上っていくと、”厳魂神社”という奥社があるのだが、そこまで1368段も上っていかなければならないのだ!
参拝は帰りにゆっくりしようということで、表参道から入ってひたすら階段を上がること1,368段。 途中、階段ばかり何十段も上らなければならないところと、平坦な道を交互に進みながら、登ること一時間! 奥社に着いた~!
讃岐平野を望む絶景を観ることができた。 たいていの方々は御本宮まで行って、上まで行かずに帰ってしまうようだけど、御本宮までも785段もあるのだから仕方がないか。 そこからも讃岐平野が一望できる展望台があるのだが、体力が余っているのであればぜひ、上まで登ってほしい。 かなりきついが、達成感がある。 登っただけでもご利益がありそうな感じだ。
ところで、最後にもう一つ。 江戸時代の話に戻るが、金刀比羅宮参りが様々な事情で出来ない人々が、お賽銭を飼い犬に託したそうな。 そのような犬がたくさん金刀比羅宮に来たので、この犬達を総称して”こんぴら狗”と呼んだそう。
この犬たちは飼い主から西方へ行く人に託され、その託された人が直接お参りしない場合は、次の人に託され・・・という風にいろいろな人の手を渡ってこの金刀比羅宮に来たというのだ。(帰りはどうしたのだろうか???)
なんとまあ、いい話ではないか!今の世の中、犬に託したお賽銭もくすねられてしまうことだろうが、おそらくあの時代は”神様にささげる清いお金”ということで盗まれることは少なかったのだろう・・・と信じたい。
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