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今頃読んでみた1 『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

流行り物にすぐに食いつく人間ではない私。 されど、興味はないことはなし。

二ヶ月ほど前、たまにしか会わない友達と話してて、

「『東京タワー』とか『陰日向に咲く』とか、読んでみたいんだけど、別にファンじゃないから買いたくはないんだよね。文庫本じゃないから、かさばるし。」

などと言ったら、二冊とも持っているというではないか! 「貸してくれる」というので、さっそく貸してもらうことになった。やったー!

そして読後感想文を個々に載せようと思う・・・。

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『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』 

リリー・フランキーという人は、『ココリコミラクル』というバラエティー番組でしか知らない。

あのテキトーに生きていそうな彼だけど、とても文章はうまくて、情にあふれたその小説との、そのギャップもまたいいのかもしれない。

これがベストセラーになって、ドラマ化されたり、映画化されたりしたのが納得できた。

実際に買わなくても(例えば図書館でも友達から借りるのでも)いいから、これは読んでみて欲しいと思う。

「ああ、こういう人たちが本当にいるんだ」ということを知って欲しい。それは、貧乏なことも家族関係が複雑なことも、オカンが立派なことも、ボクがいい加減なことも、冷たい医者や看護婦がいることも、温かい人がたくさんいることも、全部ひっくるめてである。

私は、自分があまりに平凡に育ちすぎているなと思った。

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私は月九の速水もこみち版『東京タワー』を観ていた。

先に本を読んだ周りの友達が散々言っていたし、ココリコミラクルでのリリー・フランキーを見て、発言を聞く限りでは私も思ってたんだけど、もこみちはリリーさんとはイメージが違いすぎる。

だから、速水もこみちの『東京タワー』(ドラマ)は、リリー・フランキーの『東京タワー』(小説)とは違うものだと考えた方がいい。 もこみち版”まーくん(主人公の名前)”は、優しすぎるのだ。 ただし、エピソードのほとんどは小説と同じであった。

妹は「倍賞美津子は”オカン”のイメージにしてはきれい過ぎる。」といってたけど、すごくきれいだった彼女ももう年を取っていて”美人”のイメージがなく、ドラマの中ではとてもいい味を出してたと思う。 小説を読んだ後でもナイス・キャスティングだったと思っている。

どの小説(ノンフィクションを含めて)を元にしたドラマや映画でもそうだけど、小説を忠実に映像にしたところで、心理描写は小説に勝るものはない。 

この本は、いろんな意味で読んでよかった。 東京に子供の頃から住む自分が気がつかない東京がいっぱい詰まっている。

ちなみに、映画を観た妹が「すごくお勧めだ」といっていた。機会があったら観てよう。オダギリジョー&樹木希林はとてもいいキャスティングだと思うから。 ただ二時間でまとめるのはやっぱり難しい気がする。

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