バベル
いつも、話題が時代より遅れててすみません。
先日・・・といっても、もう二週間も前に『バベル』を映画館に観に行った。 そう、あの菊池凛子のアカデミー助演女優賞候補で話題になったものだ!
私は何の予備知識無しに映画を観てしまう。それは、ただ単に事前情報を手に入れるのがめんどくさい、ということもあるし、『先入観』無しで観たい、ということもある。
だから驚いた。こんな映画だったとは!!!
一言でまとめるとするならば「友達(他人)に薦めようとは思わない」映画だった。
暗い。 救いがない。 意味がわからない。
例えば、メキシコでの結婚式の場面が延々と流れるのだが、楽しいはずの結婚式の場面でさえ、「何か悪いことがおきるのでは?」という不安が拭い去れないまま観なければならない。 「次はどんなことが起こるの?」とずっと不安に駆られている、ずっと(悪い意味で)ドキドキしている、そんな映画だ。
監督は何を伝えたかったんだろう?
”バベル””バベルの塔”の意味を後で調べてみたけど、納得できるような納得できないようなそんな感じだった。
私は頭が単純なので、やはり単純に楽しめたり泣けたりする映画の方が好きなのかも。
ただ、人によっては「すばらしい映画だった」と評するだろうから、あくまでもこれは私の感想として理解してもらいたい。
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この映画を観た話を英語の先生(イギリス人)にしてみた。
彼は「暗いし、観終わった後、脱力するような映画だったけど、僕は嫌いではない」といっていた。
驚いたのは、もともとの『バベル』には字幕がつかない、といっていたことだ!
この映画はモロッコ、日本、メキシコがメインの舞台になっていてアメリカの場面はちょっとしかでてこない。 日本の劇場版は、その場面全てに(もちろん日本での場面以外に)字幕がついている。
でも英語圏の人は、ほとんどが映像からしか伝わってこない映画なのだ。
そういう視点から観たら、この映画はまた違った見方ができるのかもしれない。
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肝心の凛子は、高校生の役にしたら老けている、というのが正直な感想だ。
でも、あの役を本当の16,7歳の娘が演じるのは酷というものだろう。そういう役柄だった。ヘビーな役だ。 ヌードになるからとか、そんな理由じゃなく。
「あそこで、菊池凛子の役が脱ぐ意味がわからない(裸になる意味がわからない)」という感想を聞いたことがある。
でも、不安定な女子高生の奇行には、時には意味なんてないのだ。と、遠く20年も前に女子高生だった私は思う。 別に私は変わったことのできない、平凡な女子高生だったけれども。
あえてお勧めはしないけれど、興味を掻き立てられた人は観てみるのもいいかもしれない。
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